新人間革命第一巻「開拓者」293ページ
質問会の場面
「自分の仕事は農業です」
新たに野菜を造ろうと借金をしたが失敗した
「不作になった原因は何ですか?」伸一が聞いた
「気候のせいであったように思います」
「同じ野菜を栽培して、成功した方はいますか?」
「ええ、います。で、もたいていの人が不作です。」
「肥料に問題はありませんか?」
「・・詳しくはわかりません」
「手入れの仕方には、問題はありませんか?」
「土壌と品種との関係はどうですか?」
「さあ・・・」
壮年は伸一の問いに、ほとんど満足に、なぜ、答えることが出来なかった。
”この人は自分なりに一生懸命に働いてきたに違いない。しかし、誰もが一生懸命なのだ。それだけで良しとしているところに、「甘さ」がる事に気ずいていない”
「まず失敗を繰り返さないためには、なぜ、不作に終わってしまったのか、原因を徹底的に究明していく事です。
成功した人の話を聞き、参考にするのも良いでしょう。そして、失敗しないために十分な対策を立てる事です。
真剣勝負の人には、常に研究と工夫がある。それを怠れば成功は無い。
信心していれば、自分の畑だけが、自然に豊作になるなどと思ったら大間違いです。
仏法と言うものは、最高の道理なんです。
ゆえに、信心強盛さは、人一倍、研究し、工夫し、努力姿となって表れなければなりません。そして、その挑戦のエネルギーを湧きださせる源泉が真剣な唱題です。
それも”誓願”の唱題でなければならない