「わかりました。今日の予定は、午後一時半に青森・秋田合同の代表幹部会があり、それから秋田県の代表と懇談会、弘前大学会のメンバーとの記念撮影がありますので、そのあと、夕方からなら可能です。皆さんの方は大丈夫ですか。会館に来ることができる方は、全員、おいでください」
また、大野支部以外の近隣の人たちも、希望者は参加できることにした。
伸一は、この日も、朝からフル回転の一日となった。昼には、結成された青森未来会の第一期生を激励。引き続き、彼を訪ねて来た下北のメンバー数人と懇談した。
――十年前の春のことである。下北半島の大湊で行われた中等部員会に集った三、四十人のメンバーの写真と、代表が綴った決意文が、伸一のもとへ郵送されてきた。
彼は、本州最北端の下北で、中等部員が大志に燃え、喜々として信心に励んでいることが、たまらなく嬉しかった。
すぐに、非売品である自身の『若き日の日記』第二巻に、「下北の中等部員の成長と栄光を ぼくはいつも祈ろう。此の写真の友と十年後に必ず会おう」と認めて贈った。
さらに翌年十一月、吹雪の大地に生きる若き友を思い、自著『私の人生観』に「下北の わが中等部 嵐征け」と書き贈ったのだ。
その代表の青年たちと、当時の中等部の担当者であった婦人が訪ねて来たのである。(聖教新聞より転載)
「人間は一度出会えば縁ができる、しかしその縁を何十年も大切に心に入れておくことは難しいものだ。しかし今生の縁は間違いなく自分自身と繋がっている。すべての縁を大切に生きたい!」